05.雑記

馬券生活者の実態

競馬ファンの多くは、一度は馬券生活を夢見たことがあるかと思います。幸運にも私は、一時期とはいえその生活を送ることが出来ました。

当記事では、競馬ファンが憧れる馬券生活を叶えた私が、当時の心境などを中心に、その実態をお伝えしたいと思います。

プレッシャーとの戦いになる馬券生活

馬券生活を送る前と後で最も変わったのは、馬券を買うことに楽しさを感じることが無くなったことでした。

元々の私は、熱狂的な馬券好き。
競馬開催日は1レースから最終レースまでグリーンチャンネルにかじりついていましたし、月曜日から重賞の検討を始め、週末の競馬を何よりの楽しみとするような人間でした。

サラリーマンが向かない気質だったこともあり、そんな大好きな馬券を存分に楽しみながら生計を立てられたら何より最高だなと考えたのが、私を馬券生活に向かわせた動機です。

過程の詳細は省かせていただきますが、そんな私に、ある時を境に馬券生活が可能になったのでは?と思えるだけの実力が備わりました。

そこで思い切って馬券のみで生計を立てることを決断しましたが、そこから間もなくして、あれほど大好きだった馬券を買う行為に、楽しみを感じられなくなっていきます。

代わりに芽生えたのは馬券を買うことに対するプレッシャー。

サラリーマンは、仮にそこで一定の成果を挙げられずとも、給料日になれば毎月決まったお金が自分の口座に振り込まれます。勿論、一定の成果を挙げられなければ居心地が非常に悪いこと、対人関係やノルマのストレスも多々あるのは承知しています。

しかし、一か月勤め上げれば、その分の給料は保証されている。
それに対し馬券生活は、その保証がないどころか、馬券を外せばお金を失うというブラック企業の営業マンもびっくりの境遇となります。

対人関係のストレスはなくなりますし、大きな自由を手にすることは出来ますが、それと同時に、多大なプレッシャーもセットで付いてくる形となるのです。

どんなに馬券が好きな人でも、それで生計を立てることになった途端、そこに楽しみを覚えることは非常に難しくなるかと思います。

また、趣味として楽しんでいる場合、特にG1レースなどでは「馬券は外れたけど良いレースを見られてから良かった」と思うことも出来ます。

しかし、馬券で生計を立てるようになれば、自分が勝負したレースの馬券が外れれば、仮にそれが良いレースだったとしてもそれを素直に喜ぶことも出来なくなる。スポーツとしての競馬の楽しみも失うことになってしまうのです。

1週間の馬券生活スケジュール

ちなみに、馬券生活を送っていた当時の生活は以下の通りでした。

【月曜日】先週のレースの再復習
【火曜日】休息日
【水曜日】今週の特別レース検討
【木曜日】今週の平場レース検討
【金曜日】土曜のレース検討
【土曜日】土曜競馬とその復習。日曜のレース検討。
【日曜日】日曜競馬とその復習。

競馬ファンにとって競馬開催日は1週間の中で最も楽しい日ですが、私にとっては、1週間の中で、特に土曜日は非常にタフな1日でした。

競馬開催中は、どのレースのどの馬を、どんな券種でいくら買うのか、締切直前までオッズの動きを追いながら熟考しなくてはなりません。ようやく開催が終わったとなっても、そのトラックバイアスの見直しと、日曜競馬の検討が待っています。

一競馬好きだった当時の私がそうだったよう、これを読んでいる方の中にも、今、それと同じような生活を送っている人もいるとは思います。

ただ、同じ取り組みでも、趣味でやるのと、生計を立てるためにやるのでは全くの別物です。

平行棒の歩けと言われれば恐らく多くの人がそれをこなすでしょうが、地上100階のビル同士の間に掛かった平行棒で同じことを命じられた場合なかなか足を踏み出すことが出来なくなる人が殆どになるのと同じ話です。

翌日曜日に極限の集中力を発揮出来るよう睡眠も充分に取らなくてはならないこともあり、土曜日は、自身とも時間とも戦い続けなくてはならない非常にタフな1日でした。

馬券生活者に戻りたいという気持ちは全くない

馬券生活というのは、いくらそれに成功しても、得られるのは一定の払戻金だけです。社会的な信用が上がることはありませんし、誰かの役に立つこともありません。

それに加え、精神が磨り減る日々を今後何十年も続けないといけないと想定すると、馬券生活者がどこかの段階で別の道へ切り替えることを考え始めるのは自然な流れだと思います。

実際私もあるタイミングで別事業の運営や知人への出資などを始め、当ブログの会員様へのパドック推奨馬の提供などを始めました。

勿論そこには馬券生活とは違ったプレッシャーや責任が生じますが、それでもトータルで考えると、馬券生活時代より今の方が、遥かに健康的な充実感を得ていると実感しています。

特に、会員様から私の推奨馬で儲かったとの報告をいただいた時や、会員様が何開催も継続して参加して下さるのを見る度、少しでも会員様のお役に立てているのだなと、自分の馬券が儲かるよりも遥かに嬉しい気持ちになります。

少なくとも、現時点の私に、馬券生活者に戻りたいという気持ちはありません。馬券生活から別の道へ歩む多くの人も、恐らく私と同じような気持ちなのではないかなと推測します。

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